代表者挨拶

　先日の夜、駅に向かう途中での出来事でした･･･
　人通りの多い、ある飲食店の店先で、女性店員さんが外付けの回転式看板を店内に片付けようとしていました。ですが、それには滑車は付いているものの最終的に店舗との段差は10�p程あったでしょうか。さらに、その看板も自動回転式で、かつライトが点灯するタイプのものであり、それ相応の重量があるということは、この通りを行き交う誰の目にも明白でした。当然にその店員さんも、先程の段差の所でかなりてこずっています。ところが、通り過ぎる人達は気にする素振りも見せず、まるでそこは単なる街の一風景であるかのようです。

　私は、何気なくその店舗の中を見てみました。すると、若い男性店員が二人楽しそうに話しながら、暖かい店内で食器を洗っている最中でした。咄嗟に私は、これは役割分担が逆なんじゃないの？と思いました。さらに、何らかの理由等があるにしても、少なくとも今この時の役割は違うんじゃないの？と･･･。まして、この日は冬の寒風が身に凍みるような気温です。私は、厚めのコートを着込んでいますが、その女性はその店の制服姿。一時的だからなのでしょうが、とても外に出てくるようなカッコではありません。自然の流れで、私はその看板を片付ける作業を手伝っていました。それは、二人で行ってもそれほど楽な作業ではありませんでした。あのまま女性一人で行っていたら、指を挟んでケガをしていたかもしれない、あるいはバランスを崩して倒してしまい看板は壊れてしまっていたかもしれない。もちろん時間はかかるかもしれませんが、何とか無事に一人で片付けることが出来たかもしれません。

　そんなことを思いながら、あらためて閉店前の店内を見回すと、もう客は誰もおらず、例の男性店員二人は先程と変わらず楽しそうに話しながら相変わらず食器を洗っていました。もちろん窮している女性店員や私の姿など目には入っていないことでしょう。立ち去ろうとする私に、その女性店員は涙を流しながら感謝の言葉の数々を並べてくれました。こちらが恐縮してしまう位に何度も頭を下げながら･･･。ところがそんな事情は露ほども知らない、歩道を駅に急ぐ人達の目線の多くには、「おいおい、そんな女性店員に文句を言ってストレス解消するなよ！」的な私に対する敵意の念が込められています。これからも仕事頑張って！と、その店員に声を掛けた私も、せっかく早めに事務所を出て来たにもかかわらず今日も座れないな、と終電に乗り遅れそうになりながら駅への道を急いだのでした。

　さもないことですが、これに類似する場面は普段の生活や会社内等、さまざまところで遭遇します。実は、こんな光景の中にも会社の経営において、注意すべき点や改めるべきヒントが隠れているのではないでしょうか。こんな私の率いる会社が、あなた様の会社をお手伝い致します。まず、このサイトの内容をご覧になり多少なりとも興味を抱いていただいた方は、当社宛ご連絡下さい。スタッフ一同心からお待ちしております。